心のままに

拙い写真と、オバサンのつぶやきで、日々の雑感を綴ります

知らない街へ > 爆走300キロ~2~ 銀のしずく

爆走300キロ~2~ 銀のしずく

登別の駅で 友人と待ち合わせて 向かった 

知里幸恵記念館 は 念願だった 幸恵さんとお会いしたような

温かい気持ちになる場所でした

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 記念館裏手に自然に生えてきたのだと言う トチの木





私が知里幸恵さんのことを知ったのは 

学生時代 ある研究室にお邪魔した時でした

卒業論文の仕上げのために どうしても必要な文献が その研究室にしかないと

担当教授に言われ たった一人で 渋谷の東口から バスに乗ったのです

そこでたまたま手に取った 文庫本の 「アイヌ神謡集」の

美しい文章に 衝撃を受けたのです

ここにその序文の一部を

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「その昔この広い北海道は,私たちの先祖の自由の天地でありました.

天真爛漫な稚児の様に,美しい大自然に抱擁されてのんびりと楽しく生活

していた彼等は,真に自然の寵児,なんという幸福な人だちであったでしょう.」




ああ!美しい日本語!

この文章を 当時 強烈な差別を受けていた 先住民族であるアイヌの少女が

たった17歳で書いたのです

命のしるしを刻みながら・・・

私はもう 夢中になってそれを読みました

中でも有名なのは  「梟の神の自ら歌った謡」です

少し紹介しましょう



「銀の滴降る降るまわりに,
金の滴降る降るまわりに.」
という歌を私は歌いながら
流に沿って下り,人間の村の上を
通りながら下を眺めると
昔の貧乏人が今お金持になっていて,昔のお金持が
今の貧乏人になっている様です.
海辺に人間の子供たちがおもちゃの小弓に
おもちゃの小矢をもってあそんで居ります.
「銀の滴降る降るまわりに
金の滴降る降るまわりに.」という歌を
歌いながら子供等の上を
通りますと,(子供等は)私の下を走りながら
云うことには,
「美しい鳥! 神様の鳥!
さあ,矢を射てあの鳥
神様の鳥を射当てたものは,一ばんさきに取った者は
ほんとうの勇者,ほんとうの強者だぞ.」
云いながら,昔貧乏人で今お金持になってる者の
子供等は,金の小弓に金の小矢を
番つがえて私を射ますと,金の小矢を
私は下を通したり上を通したりしました.


続きは こちらで 青空文庫


それから 数年後 奇しくも この北海道に住むことになろうとは・・

しかし現実は 子育てに追われ ようやく子育てが ひと段落ついたと思ったら

孫たちの世話と 両親の世話に追われる毎日

なかなか 知里幸恵さんの 姿に出会うことはかないませんでした

       yukie05.jpg

        幸恵さんのお父様が植えたと説明を受けた いろは楓の新芽

春先はこんな感じの優しい色 夏には目にも鮮やかな緑になります 秋には紅葉が美しい



今回 ようやく 願いがかなって 幸恵さんの記念館を訪ねることができました

記念館見学のあと まだ気になるところがあって 南へ向かったのです

明日も 続きます 少し長いけど 飽きずに見てね~




実は昨日の夜 更新しようと思い ひたすら打ち込みをしていたところ

突然 消えてしまいました 

最近多いんですよね~ FC2 

せっかく引っ越してきて ブロ友も増えてきたのに・・・

力尽きて 昨夜はもう一度書き直す気力が湧きませんでした 

どうしても この美しい序文を ブロ友さんに伝えたくて

しつこいようですが もう一度書いてみました

関心のない方には 迷惑な話でしょうけれど・・・

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きなりM&Oさんへ

コメントありがとうございます

せっかく縁があって北海道に住んでいるのですから、先人の文化を肌で感じたいと思っていたのです

>本物のアイヌ語同士の会話は
小鳥のさえずりのように美しかったと
本で読んだことがあります。

そうでしょうね~
近くの開拓記念館でカムイユカラを聞いたことがあります
歌うようなその抑揚が、言葉は知らなくても心に響きました

2013.05.25 17:01 花のんの #- URL[EDIT]
玉虫色 さんへ

コメントありがとうございます
返事が遅れました<m(__)m>

「文は人なり」と言いますが、幸恵さんの文章は本当に美しいです
文章を読んでこの人に会いたい!と思わせるような魅力があります
私も少しはあやかりたい(恥)

2013.05.25 16:57 花のんの #- URL[EDIT]
こんにちわ

「アイヌ神謡集」
一度消えてしまったのに
また読ませて頂き嬉しく思います。
嬉しくなるような感動的な文章ですね。
本物のアイヌ語同士の会話は
小鳥のさえずりのように美しかったと
本で読んだことがあります。
「アイヌ神謡集」手にして見てみたいと
思いました。探してみますね。
花のんのさんありがとうございました。
おか~やんより

2013.05.24 10:07 きなりM&O #- URL[EDIT]

ステキですね。。。

もっと知りたくなりましたです。
後半の文章、花のんのさんの気持ちが
どれだけいっぱい詰まっていたのか
ものすごく伝わってきましたですよ。。。

2013.05.23 22:36 玉虫色 #- URL[EDIT]
田沢雄一さんへ

コメントありがとうございます

>5年前のNHK『その時、歴史は動いた』で放映されていたようです
そうだったのですね?
私はたぶんその放送を見逃しています(恥)

実は金田一先生の助手をしていた先生の研究室にお邪魔したのでした
当時学問的な情熱から、真剣にアイヌ文化と向き合った金田一先生の姿勢にも感動します

2013.05.23 22:35 花のんの #- URL[EDIT]
saltyfish さんへ

コメントありがとうございます

>梟はアイヌの人にとっても神様なのですね

コタンコロカムイというそうです
村の守り神だということです
このふくろうは シマフクロウです
今では知床の奥の方でしか見られないそうです

2013.05.23 22:31 花のんの #- URL[EDIT]
チャメ婆 さんへ

コメントありがとうございます

>アイヌの17歳の少女のこの文章が ズン と心に響きました

私も初めてこの分を読んだときには
心臓を射抜かれたような気がしました
民族同化政策で日本語を話さなければならなかった彼女が、このように美しい文章で、民族の誇りである神謡を著したというのは感動しますよね

2013.05.23 22:29 花のんの #- URL[EDIT]
知らなかった

知里幸恵さんを知らなかった、この方を調べて行く内に5年前のNHK『その時、歴史は動いた』で放映されていたようです。
他界される2ヶ月前に撮影された写真を調べていて見付ける事が出来ました、アイヌ民族の誇りと伝統を金田一先生と共に広く紹介した先駆者だった事も知りました。
心臓病とは言え19歳とは早過ぎますね。
岩波文庫からアイヌ神謡集が出版されているようで、アマゾンで調べたら残り13冊との事でした。

考え深い内容ですね。

2013.05.23 11:20 田沢雄一 #EBUSheBA URL[EDIT]

梟はアイヌの人にとっても神様なのですね。
そらから梟が人間の世界を見ている。見守っていてくれるのですね。

2013.05.23 11:16 saltyfish #- URL[EDIT]
おはようございます。

先住民の方達の純粋な美しい心に触れたような気持ちです、
知里幸恵さんを存じ上げていません、アイヌの17歳の少女のこの文章が ズン と心に響きました
美しい日本語に感動しました、落ち着いて読んでみたいと思います
逆光線の優しい桜、楓の芽吹き、美しい言葉とともに清々しいまぶしさを感じます。

2013.05.23 05:02 チャメ婆 #- URL[EDIT]

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