心のままに

拙い写真と、オバサンのつぶやきで、日々の雑感を綴ります

雑感 > 序


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幸恵さんの森の縁で見つけた ゲンノショウコ 

お花が終わった後は お神輿のような形になるので ミコシグサ とも 呼ばれているようです




93年前に書かれた アイヌ神謡集

「銀の滴 降る降るまわりに 金の滴

降る降るまわりに」という歌を私は歌いながら

流に沿って下り、 人間の村の上を 

通りながら下を眺めると・・・・」という 有名な書き出しで始まる 「梟の神の自ら歌った謡」

この フレーズもとても有名なのですが

神謡集の「序」を読むと 当時のアイヌの人たちの置かれた 厳しい状況が良く伝わり

幸恵さんがなぜ19歳という若さで 命の灯を消してしまったのかが 想像できます

ちょっと長いのですが 一部を書き写してみます(岩波文庫 「アイヌ神謡集」より

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その昔この広い北海道は、私たちの先祖の自由の天地でありました。

天真爛漫な稚児の様に、美しい大自然に抱擁されてのんびりと楽しく生活していた彼等は、

真に自然の寵児、 なんという幸福な人たちであったでしょう。

冬の陸には林野をおおう深雪を蹴って、天地を凍らす寒気をものともせず

山又山を踏み越えて熊を狩り、夏の海には涼風泳ぐみどりの波、

白い鷗の歌を友に木の葉のような小舟を浮かべてひねもす魚を漁り、

花咲く春は軟らかな陽の光を浴びて、永久に囀る小鳥と共に歌い暮して

蕗採り蓬摘み、紅葉の秋は野分に穂揃うすすきをわけて、

宵まで鮭とる篝火も消え、谷間に友呼ぶ鹿の音を外に、

円かな月に夢を結ぶ、嗚呼なんという楽しい生活でしょう。

平和の境、それも今は昔、夢は破れて幾十年、

この地は急速な変転をなし、山野は村に、村は町にと次第々々に開けてゆく ・・後略・・

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私はいつも この部分を読むと なぜか胸が痛くなります

先住民族として平和に暮らしていた人たち

明治新政府の 開拓政策によって 入植した和人たち

どちらも 大変な苦労の末 今に至っているのでしょう

歴史の渦に飲み込まれていった人たち・・今ここで生きている私は

そうした人たちの築いたものの上に立っているのだとしみじみ思います

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幸恵さんの弟 知里真志保さんの 碑の前で 神妙な顔の双子ww

学校で習った北海道の歴史 次は函館のお城に行ってみたいというリクエストでした 

う~む 日帰りはムリだな 

さて どうしよう 娘一家は 来月 東京に移住することになっているのです

つづく
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ガリレオ二世さんへ

幸恵さんが神謡集を編むきっかけになったのは、叔母の金成マツさんの紹介だった事が知られています。
私が幸恵さんの事を知ったのは、卒業論文を書くための資料をお借りするために、國學院大学の柳田國男先生の研究室に伺った時です。
まさか自分が北海道に住む事になるとは思いもしませんでしたw
娘は東京で頑張る事にしたようですが、ダメだったらいつでも帰っておいでと言っていますよσ^_^;

2015.08.02 08:21 花のんの #- URL[EDIT]
くぅさんへ

コメントありがとうございます。
この美しい文章はいつ読んでも、心を打つものです。
私はお手本としていつもそばに置いていますよ〜
今ある私たちは、先人の苦労の上にあると言う事を忘れないようにしたいですよね
娘一家は私もよく知っている人のところで働く事になったので、チョッピリ寂しいけれど、安心でもありますね(^^)

2015.08.02 08:12 花のんの #- URL[EDIT]
エレアコさんへ

コメントありがとうございます。
ゲンノショウコ、花後、種を飛ばした後、鞘の殻がめくれ上がって、ホントにお神輿の飾りのように見えます。
シャクシャインの戦い・・5月に静内に行ってみましたよ〜
感慨深い物がありますね。

2015.08.02 08:07 花のんの #- URL[EDIT]
チャメ婆さんへ

コメントありがとうございます。
アイヌ民族の誇り高い精神は、どの民族も持っている物だと思います。
和人も一般平民は分け隔てなくアイヌの人たちと交流していたのではないでしょうか。
一部の人たちの差別視によって、長い間わだかまりを持つことになる。
今も昔も、悲しい事実ですね。

2015.08.02 08:03 花のんの #- URL[EDIT]
壮絶な人生でしたね!

こんばんは!

明治政府のアイヌの日本人への同化政策。その中で
アイヌの名前を捨て日本人としての名前を付けること
を強要され、言葉も奪われ日本語をも強要されアイヌ
文化も否定された。そんな中で幸恵さんが立派な日本
人になろうとしたのは必然だったのでしょう。

しかしどんなに立派な日本人になろうとしても差別が
それを許しませんでした。金田一京助氏に出会ってア
イヌ文化が素晴らしいものであることを感じ取ったこと
が幸恵さんの生き方を変えたんでしょうね。

アイヌ神謡集の原稿の最終チェックを終えたその日に
息を引き取りましたが、燃え尽きたのでしょう。アイヌの
誇りを取り戻す運動に火をつけた幸恵さんの人生は壮
大で壮絶で偉大でした。

娘さんが東京に移住することになったんですね。気軽
にお孫さんと会える機会も少なくなるでしょうが、寂しい
ですね。東京に永住することになるんでしょうか?

いつもありがとう(●^o^●)

2015.08.01 21:22 ガリレオ二世 #- URL[EDIT]

ゲンノショウコ、可愛いお花ですよね。(^ー^)

「アイヌ神謡集」のご紹介ありがとうございます。

夢は破れて幾十年ですか・・・
アイヌの方も、和人の入植者も、おっしゃるようにたくさんの苦労の末、今の北海道を気づいたのですよね。
感謝しなくてはね。

あらっ!
お嬢さん達東京へ?!
っていう事はお孫さん達も東京の人になっちゃうんですか?
それは寂しいですね。

2015.08.01 15:40 くぅ #Dv6DZoa6 URL[EDIT]

こんばんは。

ゲンノショウコは「ミコシグサ」ともいうんですか。

また勉強になりました。

色々な文献を見る限りアイヌの歴史をたどると、いいことばかりの歩みではないようですね。

本当に胸が痛くなります。

エレアコの郷里もシャクシャインの最後の戦いが繰り広げられたと言い伝えがある場所なんですが、それを証明する石碑とか旧跡がないので残念です。

函館にもアイヌの砦跡があるんでしょうか。

2015.07.31 21:34 エレアコ #- URL[EDIT]
おはようございます。

“ 序 ” 綺麗な文章ですね幸恵さんの感性の豊かさ、アイヌの方々の幸福と悲哀を感じ、胸が痛みます
自由に生き美しい大自然に抱擁され・・・・・明治以後アイヌの方々の生活は一変したのですね、同じ人間同士、なのに
時代の変革期、色々考えさせられます、私は知らないことばかり、花のんのさんありがとう、もっと知りたいと思います。
今朝は横浜に出掛けます、色々何かと忙しいです、恒例の家族のお出かけは6日からです、
度々ブログ更新や訪問をお休みでご免なさい、今回は3日から更新します、月下美人ですから見て下さい、下手な写真ですけど・・・

2015.07.31 05:25 チャメ婆 #- URL[EDIT]

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